【コラム】清明寮1F(やまもも)の生活

現在、1Fフロアには3歳から9歳の9名が生活しており、小学生が1年生3名、2年生2名、3年生1名の6名、幼稚園児が年長児1名、年少児1名の2名、未就園児1名の構成となっています。9名の職員が交代勤務でともに生活をしています。
2、3Fフロアと大きな違いは、起床から就寝までフロアのなかで完結できることです。元々は就学前の子ども達が対象のフロアであったため、フロアが小さく、ほぼ見渡せるほどです。子ども達がフロアのなかですぐに職員を見つけられ、職員が子ども達の様子を掴めるという互いに「安心・安全」が守られている環境は、今生活を送る小学生にとっても過ごしやすいと思っています。起床から就寝まで一緒にいるため、ケンカやトラブルは日々の生活のなかでは多いため、職員間では9名をさらに分散させながら、生活を送ることを念頭に考えています。例えば、食事場面では3名ほどのグループを作り、日によって場所を変えて食事をする対応をしています。全員で食べている時よりも一つの会話をしながら、食事ができるため、落ち着いた雰囲気でとても良いです。
男女別の寝室、机や棚を設置した部屋を設けていて、フロアのなかに自分だけの場所を確保しています。机の上が整理整頓のできている子、自分で作った作品であふれている子など様々ですが、自分のスペースを大事にすることで自分を大切にする気持ちも芽生えてほしいと考えています。
そんな生活環境は子ども達にとっては「家庭」に代わる場所です。年齢的にも様々な経験を通して、大きく成長する時期でもあるため、職員に甘えもわがままも出せる関係を築き、他人同士の共同生活という視点も守ってもらいながら、小学校や幼稚園での社会とのつながりを持たせ、成長していけるように支援していきたいと考えています。

文:児童養護施設清明寮 養育1課長 大村卓