【コラム】ムンド・デ・アレグリア学校より

浜松東ロータリークラブの皆さま、本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

この度本校が独立行政法人国際交流基金「地球市民賞」を受賞することとなりました。地球市民賞とは、「国際的な文化交流活動を通じて、市民の方々の主体的な発意により豊かで活力のある社会を築いていこうとする先導的で優れた活動を行っている団体に対し授与されるものである。」とあります。

先進性、独自性、継続性、将来性、社会に対数影響力の5つの選考基準があり、ムンド校の受賞理由として、「外国ルーツの子どもたちの教育が課題となっている中、ダブルアドバンテージを掲げて日本と本国どちらでも未来を切り開いていけるように活動している。」とありました。

母国語も日本語も中途半端なダブルリミテッドになってしまう南米の子どもたちの深刻な状況を改善するため、他の南米の学校では実践していない母国語と日本語の両輪で、母国語で学習し第二言語として日本語を習得するという「ダブルアドバンテージ」を目標にやってきました。言葉でいうほど容易いものではありませんでしたが、子どもたちの未来を守るためスタッフ一同、皆で地道に努力を重ねてきたことが認められ感謝でいっぱいです。

受賞伝達式はコロナで中止となりましたが、式では卒業生の中から3名がスピーチする予定でした。ムンド卒業後、母国ブラジルで医学部に進学しドクターを目指している卒業生、単身アメリカに渡りアルバイトしながら大学で国際関係を勉強している卒業生、常葉大学教育学部で日本の小学校の教師になるため猛勉強中の卒業生の3名です。日本、本国、外国でがんばっている卒業生たちです。

このダブルアドバンテージを実践している卒業生たちが学校の宝であり、果実であります。
ご支援、応援してくださる方々への感謝を忘れず、これからも日々努力を重ねて参ります。

文・写真:ムンド・デ・アレグリア学校 校長 松本雅美