【コラム】ムンド・デ・アレグリア学校より
浜松東ロータリークラブの皆さま、いつもご支援頂きありがとうございます。
2003年2月にムンド校を始めてから約19年を迎えようとしています。これまでも今もたくさんの方々に支えられ運営できております。「いただいたご恩には子どもたちへの教育でお返ししたい」という気持ちでスタッフ一同精進しております。
「子どもたちが自らの将来に夢を持ち自己実現できること」が私たちの夢であり目標であります。そのために出来る限りの機会を与え、教育の質を高め、子どもたちの動機付けなど試行錯誤しながら子どもたちの教育に日々携わっています。
因果応報、必ずものごとには原因と結果があります。「教育」という質から私たちが行っていることがすぐには結果がでるものではありませんが、信念があり信じて疑わないものもあります。そして、私の座右の銘でもある「正しいことは残っていく」ということを信じてこれまでやってきました。
学校の成果としてはやはり卒業生の進路がその一つです。卒業していった生徒が大学生そして社会人となり、近況報告に学校を訪ねてくれることは、私たちスタッフ一同の喜びであります。日本で進学する生徒、母国で進学する生徒様々です。先日も二人の卒業生がブラジルから日本に一時帰国して学校に来てくれました。
二人ともブラジル本国での進学のためムンド校卒業後帰国しました。一人は希望の大学に入り、大学を卒業して希望の会社に就職をしたのですが、コロナ禍でその会社が倒産し、途方にくれたものの一念発起して夢だった自らのアパレルブランドの会社を立ち上げて奮闘しているとのことでした。彼が一言、「先生、諦めないことですね。」と放った言葉に感動しました。もう一人は小さい頃からの夢を諦めず浪人したものの希望の大学の医学部に入学でき現在猛勉強中だそうです。ブラジルでも医学部進学は難関中の難関であり本当によく頑張ったと思います。
二人とも小学生からムンド校に在籍し高校課程を卒業しました。ムンド校の基本方針である母国語(ポルトガル語)も日本語も両言語をマスターし、ブラジルのレベルの高い大学に入学出来る学力をつけ、日本語についても能力試験の上級に合格し、現在も日本語能力を維持しています。やはり、私たちが信じて行ってきました「母語で学力をつけ、日本語力を高める」ことは間違っていなかったことの証明になりました。
これからも一人でも多くの子どもたちが自らの夢の実現を達成できるよう努力を重ねていきたいと思っています。
文・写真:ムンド・デ・アレグリア学校 校長 松本雅美