【コラム】清明寮の一年(行事や余暇について)

昨年から、世界に蔓延している新型コロナウイルスがすべての人々に影響を及ぼしているように清明寮の生活も一変し、例年通りとはいかないものになってしまいました。
今回は、本来子どもたちが過ごす一年の主な行事についてお知らせしたいと思います。日常生活とは違い、楽しみにしているもの、頑張る力を付けるもの、社会経験を積むもの等多岐に渡ります。
春には「浜松まつり」に地域の行事として参加し、凧揚げや初練りなどを経験します。また、小学生の女の子は「校区のポートボール大会」に参加します。他町のチームとの力の差はありますが、担当職員と子どもたちの練習する姿を見ていると継続する力の大切さや子ども同士の、また子どもと職員との関係性を強くすることを感じることができます。
夏には子どもたちが一番楽しみにしている「納涼の夕べ」「フロア別キャンプ」があります。納涼の夕べは、地域の方々や支援してくださる皆様のご協力の元、手作りの出店が並びます。寮内で活動しているダンスクラブの発表の場にもなります。フロア別キャンプは、グループごとで行き先を変えて思う存分川遊びを楽しみ、バーベキューや夜には花火や肝試しなども行います。
秋は「遠足」があり毎年とはいきませんが、有名なテーマ―パークに行くこともあります。冬は「クリスマス会」や高学年が中心になりますが、一泊二日で浜名湖一周の「自転車旅行」に行き、仲間との一体感やゴールした時の達成感を味わうことができます。
また、年間を通して静岡県の児童養護施設関連の行事で運動や絵画展、オセロ大会など子どもたちが活躍できる場を提供しています。
これらの行事は、希望者で参加するものもあれば、みんなで作り上げていくものもあります。子ども達は、日常の生活とは違う場面で主体性や自立性、社会性を身に付ける場となっています。また、行事を通して社会には支援してくださる多くの方々が居ることを知る機会にもなります。
コロナ禍が収束し、1年の行事が再開できることを子どもたちも心待ちにしています。

文:児童養護施設清明寮 副施設長 野中利紀