【コラム】ムンド・デ・アレグリア学校より

浜松東ロータリークラブの皆さま、いつもご支援頂きありがとうございます。

「浅慮の功名」、まさしくその言葉が実感としてあります。

私は19年前、目の前の困っている南米の子どもたちのために何かできることはあるか、と始めたのがムンド校でした。深く考えず、「想い」だけで走り出したので、大変と気づいたのが学校を設立したからでした。光の見えない長い暗いトンネルの中をさまようようでした。何度心が折れかけたかわかりません。そんな時私を救ってくれたのが、「先生、学校を作ってくれてありがとう」という子どもたちからの言葉でした。

ムンド校が2021年度度独立行政法人国際交流基金「地球市民賞」を受賞しました。
受賞理由は、ムンド校がどんな時も貫いて守ってきた、子どもたちの将来のために必要な「日本語も母国語も両輪でというダブルアドバンテージの教育」を評価して認めていただいたことでした。本当に嬉しく、これまでの苦難、苦労、そして想いが報われました。

この賞の受賞で生徒たちが私にサプライズのお祝いをしてくれました。たくさんの手作りのプレゼント、メッセージをくれました。とても感動的でした。そして、私が一番苦しい時に救われた言葉「先生、学校を作ってくれてありがとう」を設立から19年目に再び子どもたちから聞けた喜びははかりしれません。

私は困っている子どもたちを助けたいと思っていたのですが、助けてもらっていたのは私の方でした。子どもたちからもらえる喜びは何ものにも代えがたいですね。

文・写真:ムンド・デ・アレグリア学校 校長 松本雅美